先日の台風21号は、珠洲のヤブツバキに悲しい爪痕を残しました。
幹回り160センチと市内でも10指に入る大きなヤブツバキの古木が、強風で倒れてしまいました。
先日、その現場に行き無残なヤブツバキの姿を見てまいりました。
以前から、幹にウロ(空洞)ができていて、治療が必要と話していた古木でした。それでも、たくさんの花をつけ、多くの人を楽しませていました。今回、この椿が倒れたことを知った多くの人が、その姿を見にきています。そして、在りし日の姿を思い浮かべながら、この椿の思い出を話しておられました。
上の二つの画像は、元気な頃の大椿の様子です。
プロジェクトのメンバーと折れた様子を観察、いろいろ調べましたが、ウロとなっていた幹にはかなりのカビが見受けられ、もろくなっていました。
根元がカビや菌に侵されもろくなっていた所に、生い茂り重くなっていた上層部が強風を受けたため、木全体の揺れに耐えきれなくなり、裂けてしまった。そんな様相の倒れ方でした。
折れて地面に横たわる椿の木には、たくさんの蕾がついていました。
幹は裂け倒れてしまいましたが、まだ、木全体は生きていまるのです。
また、倒れた木の根元からは、1メートル余りの立派なひこばえが生えてきています。
きっと、倒れた木の歴史をつないでいってくれるでしょう。
今後はこの椿の樹齢、樹長、幹周りなどの計測をし、記録を残して行きたいと考えています。