ヤブツバキ探訪Ⅶ「内浦湾・穴水湾百万本椿」H271208

12月7日のヤブツバキ探訪の翌日、実は珠洲市外の椿探訪に出かけました。
目指すは穴水湾の椿崎です。

(1)先ずは能登町赤崎海岸の椿林。
子どもたちが小さい頃、春になると、自転車を連ねて訪れた懐かしい海岸です。椿林には、くっきりした紅の花が咲いていました。
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白っぽいと記憶していた岩は、やはり名前の通り赤く、好天のもと、山腹に雲を従えた雪の立山も望めた海岸線は、昔と変わらない美しさでした。
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(2)次は、「のと海洋ふれあいセンター」近くの椿。整備された九十九湾探勝歩道の途中です。
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隣り合ったピンクと真紅の2本のヤブツバキ。
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渚の澄みきった海水で、漬物用の白菜を洗っていらっしゃいました。
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ミネラル満点の、さぞかし美味しい白菜漬が仕上がることでしょう。
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海岸線を走ってみると、人の手が入らない海辺には
何処にでもヤブツバキが見つかります。
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波静かな九十九湾の東端
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(3)海岸線をひた走り穴水町へ。
圧巻はやはり椿崎でした。
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密生しているため大木はありませんが、傾斜地に落ちた種が成長したとみられる実生のヤブツバキ群は、見事な自然林を形成していました。

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深い入り江の静かな穴水湾
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穏やかな穴水湾に沿って、延々と続く椿の群生は、「100万本」はあろうかというスケールです。下草が刈られているところから察するに、観光資源として保護されているようです。途中にビオトープガーデンがあり、椿が植林されていましたが、素晴らしい天然の樹林帯なのですから、人工的な作為は無用。蔓や下草を払うだけにとどめて、むやみに手を加え過ぎない方がいいのではと思いました。
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内浦湾、穴水湾沿い椿探訪を経て、それぞれ美しい海岸線と呼応して見応えがありましたが、大木や樹林となって住民の生活に深く寄り添う、珠洲のヤブツバキの特異性を更に強く感じました。
まさに縄文から続く自然との共生です。

太古から、能登半島の海岸線に、隈なく群生していたと思われるヤブツバキ。強い潮風を受けながらも、しぶとく生き残ってきた樹木は、大木タブと、半年以上も花を咲かせるヤブツバキだったといえそうです。
(私見ですけれど)