ヤブツバキ探訪Ⅲ「連理の森」平成27年9月

蝉しぐれを浴びながら、ヤブツバキのプッシュを抜けていくと

連理の森へ
迷い込んだのは「連理の森」。
あまりの壮観に立ち尽くす探訪隊。

連理の森5
写真を撮りまくりましたが、
暗すぎてなんとか写っていたのは3分の1ほど。
連理の森22

なまめかしい美肌の椿の巨樹たちが、
あちこちでカラミアイ、連理の枝と化している
禁断(?)の椿林に入り込んだ、我らヤブツバキ探訪隊4名狂喜。
まるで妖気漂う泉鏡花の世界のようです。

連理の森26

見事な連理。

DSCF1990A
「連理ばかりを探しに来たのではない」と言いながらも
一同、発見するたんびに奇声をあげて、駆け寄る始末。
タブとヤブツバキが一体(同)化しているスゴイのもありました。
連理の森28

白楽天「長恨歌」玄宗と楊貴妃の「連理の枝」を彷彿させる一体化。
連理の森23タブツバキ
角度を変えると癒着しているのがはっきり分かります(画像提供sakaさん)
DSCF1998A

この椿森が形成されるまでには何年かかったのでしょうか。
連理の森31

夢醒めやらぬまま連理の森を後にして、遠望した外界の海。
連理の森を出て32

帰ってからもずっと、なぜ、あの森にだけあれほど多くの連理の枝が見られるのかと、考え続けました。
森が存在するのは、前方にも後方にも海を望むことができる小さな岬で、
冬の季節風が前後左右ツムジ風のように吹き荒れる特異な地形。
ヤブツバキの枝は冬中、外浦の強風に揉まれ、翻弄されます。
傷みを自ら修復しつつ、樹形を変貌させていったに違いありません。
植物の力の凄さに感動です。